飼育方法

カナヘビ飼育は難しいって本当?カナヘビの飼い方を徹底解説!

nihon-kanahebi

 

カナヘビは日本ではとても身近な生き物です。生き物好きな方なら一度は飼ってみたいと思ったことがあるのではないでしょうか?

そこで今回は、餌や飼育環境など、カナヘビの飼育方法について徹底的に解説していきます!

 

カナヘビとは?

 

カナヘビは日本各地に生息する爬虫類で、正確には「ニホンカナヘビ」といいます。カナヘビはニホントカゲとよく似ていますが、意外にも遠い種類の爬虫類です。

ほっそりしていてしっぽがとても長く、かさかさとした茶色の体をしているのがカナヘビの特徴です。

カナヘビは自然の豊かなところにはもちろん、住宅地でも見かけることが多い身近な生き物ですね。

爬虫類としてはとても手に入りやすい生き物なので、飼ってみたいという方も多いと思います。

 

筆者

今回は、そんなカナヘビの飼育方法を詳しく解説していきます!

 

カナヘビの入手方法

カナヘビの入手方法は2種類あります。

ペットショップで購入する

カナヘビはあまり販売されていませんが、爬虫類専門のペットショップでは売っていることがあります。

値段は高くなく、1,000円前後で購入できることが多いようです。

 

野生のカナヘビを捕まえる

カナヘビはよくいる爬虫類なので、野生の個体を捕まえることもできます。

素手で周りの草ごと覆いかぶせるように捕まえたり、釣りで捕まえたりするとケガさせずに捕まえやすいです。

詳しい捕まえ方とコツは以下の記事で解説しています。ぜひ記事を参考にしてチャレンジしてみてください!

 

カナヘビの飼育環境・レイアウトは?

まずは、カナヘビの飼育環境レイアウトについて解説していきます。

 

カナヘビの生息環境

 

カナヘビは、野生下ではおもに以下の条件を満たすところに住んでいます。

 

カナヘビの生息条件

  • 日光浴のできる場所がある
  • すぐに隠れられる茂みがある

 

カナヘビは太陽にあたって体温を上げたりビタミンDの生成をしたりしています。また、すぐに暑さや外敵から逃れられる茂みや物陰もなければなりません。

逆にこれら両方を満たさない、以下のような場所にいることは少ないです。

 

住めない場所

  • 校庭の芝生のようなだだっ広い野原
  • 常にジメジメして日に当たれない場所

 

カナヘビの飼育レイアウト

 

カナヘビの生息環境を踏まえると、飼育ケージの中には以下のものが必要になります。

 

カナヘビケージのレイアウト

  • 紫外線を浴び、体温を上げるポイント
  • 暑さを避ける物陰

 

カナヘビ飼育に必要なもの8選をご紹介

生息環境に近づけるために、カナヘビの飼育に必要なものは以下の8つのものです。

  • 広いケージ
  • パネルヒーター
  • 紫外線ライト(UVライト)
  • 土・床材
  • シェルター
  • 水入れ
  • バスキングライト
  • 温度計・湿度計

ケージは言うまでもありませんが、それ以降のものもカナヘビ飼育には欠かせません。

特に、紫外線ライト(UVライト)はカナヘビが健康に生きていくうえで欠かすことのできないアイテムですので、絶対に用意しなくてはいけません。

パネルヒーターやバスキングライトはカナヘビの体を暖めるために必要です。

また、カナヘビが過ごしやすいようにするため、土や床材・シェルターも用意してあげましょう。隠れ家や潜れる土があるとストレスなくカナヘビが過ごせます。

 

以下の記事では、カナヘビ飼育に必要なものについてより詳しく解説しました。ぜひあわせてご覧ください。

おすすめ
カナヘビの飼育に必要なものを全て紹介!100均で飼育用品は揃う?

続きを見る

 

ケージ内には基本的に何を置いてもいいのですが、以下のものがおすすめです!

 

レイアウトのおすすめ!

  • 流木
  • バスキング用・アクアリウム用などの石
  • 爬虫類用の人工シェルター

 

いろいろなものを組み合わせて、ホットスポットと隠れ家を作ってみましょう。

 

筆者

ホームセンター・100均・ネットなどでいろいろ探してみて、自分なりのレイアウトを考えるのも醍醐味ですよ!

 

 

カナヘビの餌の種類と餌やりの頻度について?

次に、カナヘビの餌の種類や餌やりについて解説していきます!

 

おすすめ
カナヘビが食べる餌・食べない餌を紹介!虫以外はどうか?

続きを見る

 

カナヘビに与える餌の種類

 

カナヘビの餌として一般的なものは次のとおりです。

カナヘビの餌

  • 生きた虫
  • 冷凍の虫
  • 人工飼料

 

野生のカナヘビは、おもにクモ・小さなガ・コオロギ・バッタ類などの小さな虫を捕まえて食べています。ですがいちいち捕まえる必要はありません。

インターネットで、爬虫類用の生き餌や冷凍した昆虫などが販売されています!

 

 

また、↑このような爬虫類用の人工飼料も販売されており、カナヘビにも食べる個体がいます。

栄養を考えて作られているので、生き餌で慣らしたら試してみるのもアリです!

 

以下の記事では、カナヘビの餌の種類やあげ方についてもっと詳しく解説しています。ぜひご覧ください。

おすすめ
カナヘビの餌を徹底解説!赤ちゃんも!餌の選択肢や餌の与え方など

続きを見る

 

 

カナヘビへの餌の頻度やあげ方

ここでは、カナヘビの餌やりについてご紹介します。

 

カナヘビへの餌のあげ方

 

カナヘビに餌をあげる方法は、何通りかあります。

 

餌のあげ方

  • ケージ内に生き餌を放つ
  • ピンセットで渡してあげる
  • 冷凍虫・人工飼料をケージ内に置いておく

 

野外採集の個体は、はじめは警戒が解けずピンセットではなかなか餌を食べてくれない子が多いです。なので、生きた虫をケージ内に放っておくことをおすすめします。

慣れてきたらピンセットで餌をあげてみてください。

 

筆者
カナヘビは餌付けすると餌を欲しがって寄って来たりするので、ペットとしてとても愛着がわきますよ。

 

以下の記事では、カナヘビの餌の種類やあげ方について詳しく解説しています。ぜひご覧ください。

おすすめ
カナヘビの餌を徹底解説!赤ちゃんも!餌の選択肢や餌の与え方など

続きを見る

 

昆虫販売のインセクトランチ

 

カナヘビに餌をあげる頻度

 

おとなのカナヘビの餌やりの頻度は、2~3日に1度、食べる量でOKです。毎日あげれば毎日食べると思いますが、お腹への負担が大きいと思います。

だだし、その年に生まれた赤ちゃんカナヘビには、できるだけたくさんあげたいです。

赤ちゃんカナヘビは夏頃に生まれて、冬が来るまでにできるだけ成長して大きくなろうとします。

そのため、餌は大人より高頻度で与えてもOKです。

 

餌の頻度

  • 大人(生後1年以上)は2~3日に1度
  • 幼体(生後1年以内)はもっと高頻度でも

 

筆者
カナヘビは1年で立派な大人になります。

 

以下の記事では、カナヘビの餌の種類やあげ方についてもっと詳しく解説しています。ぜひご覧ください。

おすすめ
カナヘビの餌を徹底解説!赤ちゃんも!餌の選択肢や餌の与え方など

続きを見る

 

水は毎日霧吹きであげよう!

 

カナヘビはよく水を飲みます。

爬虫類は乾燥に強いとはいえ、水分不足は命にかかわるので必ず毎日あげましょう。

 

方法はケージ内全体を霧吹きで濡らすというのをおすすめします。水入れの設置もいいですが、水を見つけられない可能性もあります。

なのでケージ内容物や壁など、全体的に水滴がつくように霧吹きしてあげてください。

 

カナヘビの水分補給

  • 水は毎日あげる!
  • 霧吹きで全体を濡らすように!

 

カナヘビの繁殖

ここでは、カナヘビの繁殖について解説します。

カナヘビの交尾

kanahebi-koubi

カナヘビは基本春に交尾をします。

交尾は、オスのカナヘビがメスのお腹に嚙みついて行われますが、逃げられないよう固定するためであり、喧嘩ではないので驚く必要はありません。

このやり方のため、野生のカナヘビのメスはお腹に噛みつかれた傷がよくあります。

交尾は30分程度で終わり、その後20日前後から産卵が行なわれることが多いです。

 

メスカナヘビの産卵まで

 

交尾をしたメスのカナヘビは卵を作るため、よく餌を食べてお腹が膨れていきます。

お腹の中で卵を作るためには、通常以上の栄養とカルシウムを必要とするので、餌+カルシウムと日光浴は間違いなく確保するようにしてください。

 

個体によって差がありますが、交尾をしてから20日前後から1か月程度で産むことが多いようです。

卵の個数は1度に2~7個といわれており、メス自身の栄養状態などに左右されます。

交尾後20日程度が経過したり、メスカナヘビのお腹がパンパンに膨れてきたら、こまめに様子を見て卵を産んでいないか確認するようにしましょう。

 

卵のお世話については以下の記事で解説していますので、ぜひ参考にしてください。

 

産卵後のメスカナヘビ

産卵後のメスカナヘビには、体力の回復とカルシウムの摂取のため、産卵前と同じように餌を十分に与え、日光浴もしっかりさせてあげましょう。

また、カナヘビは数回に分けて卵を産むことも多いため、その後も数回卵を産む可能性があります。

産卵にはやはりカルシウムと栄養を使うので、この時期は常に気を付けてあげてください。

 

卵のお世話については以下の記事で解説していますので、ぜひ参考にしてください。

 

 

冬季のカナヘビの飼育方法

野生のカナヘビは冬の間冬眠しているので、飼育しているカナヘビにとっても冬の間は冬眠させるのが一番自然な過ごし方となります。

しかし、飼育下での冬眠にはリスクも伴うので、筆者としては加温飼育をお勧めします。

 

冬のカナヘビ飼育方法①冬眠させる

 

冬のカナヘビ飼育方法②加温飼育する

野生のカナヘビは冬の間冬眠しますが、温度さえ確保すれば夏と変わらず年中飼育が可能です。

そのため、気温が落ちてきたらケージの下にパネルヒーターを敷き、さらに冬季は暖トツなどの加温器具を使用してケージ内の気温を上げれば問題なく過ごせます。

20度を下回ると活動が鈍ったり餌を食べなくなることがあるので、日中のホットスポットは27℃~30℃程度を目標に、夜間でも20℃程度を目指して調節しましょう。

 

よくある質問

Q.カナヘビはなつく?

A.なつくといってもいいでしょう。

よく「爬虫類は慣れるけどなつかない」と言われます。

確かに、犬猫が飼い主を飼い主と認識して「なつく」のとは違います。ですが、カナヘビは怖がらせずピンセットで餌をあげていれば、手に寄ってくるようになります。

自分の手に寄ってきてくれるようになったカナヘビは「なついた」といっても差し支えないほど愛嬌がありますよ。

 

Q.カナヘビ飼育の適温は?

カナヘビに適した温度は24℃~27℃といわれています。日中の一番温かいところ(ホットスポット)は30℃くらいでも大丈夫です。

ただし、ケージ内全て同じ温度にすると温度が高くなった時に暑さから逃れられなくなってしまいます。

なので、パネルヒーターは床の一部(3分の1程度)に使用するようにしましょう。

 

Q.カナヘビにはどんな餌がおすすめ?

カナヘビの餌には、ネットでも簡単に購入できるヨーロッパイエコオロギやレッドローチ、デュビアなどの生きた昆虫がおすすめです。

 

Q.カナヘビを長生きさせるために気を付けるべきことは?

カナヘビの長生きに欠かせないのは、カルシウムと水分の摂取です。

カルシウム不足によるくる病や脱水は、よくある死因なので気を付けましょう。

具体的には、生き餌へのカルシウム添加と十分な紫外線浴、毎日水を入れてあげたり霧吹きをすることを心がけて飼育すると健康に長生きさせやすくなります。

 

Q.初心者が注意すべきこと

カナヘビ飼育を初めておこなう方は、飼育設備の準備をしっかりしましょう。

簡単に手に入ってしまうカナヘビですが、飼育環境が適していなければ体調を崩したり死んでしまうことも十分あり得ます。

特に、紫外線ライトはカナヘビ飼育に必須のアイテムですので必ず揃えましょう。

逆に、飼育設備と環境さえしっかりの整えれば、基本的なお世話は餌やりと水やりだけです。

 

 

 

まとめ

今回はカナヘビの飼い方について解説してきました!

なついてくれたカナヘビは本当にかわいらしいので、ぜひ記事を参考に飼ってみてください!

 

 

 

  • この記事を書いた人

グラ

趣味でカナヘビやトカゲを飼育。 カナヘビやトカゲの飼育に関する情報を発信しています。

-飼育方法